B☆らぼ

知っている、から、理解できた、へ。理解できた、から、できる、へ。ビジネス知識からパフォーマンスへの橋渡し

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仕事におけるテストのようなものの役割

 一つの笑い話ですが、会社でそこそこいいおっさんの従業員が、直接カット&ペーストできない情報を手打ちでデータベース化していた、ということがありました。手内で一時間、二時間かけてつまらない作業をするわけです。テキストエディタなどをさしはさめば、五分もかからない作業なのですが……。

 

 これが、素直な後輩ならやり方を教えて「よかったね」ニッコリで終了なのですが、本人が自分の仕事やスキルに自信を持っていて、忙しいオーラを漂わせており、なおかつ、人格的に問題がある場合には高確率で敬遠されます。

 

 この状況が馬鹿馬鹿しいのは、五分でできる仕事に2時間かけたとして24倍の無駄をしているにもかかわらず、本人が忙しい忙しいと喚き散らしていて、いかにも仕事しているという自己主張をしている場合です。

 

 で、こういう無能なタイプの人材が職場にいて、上司の課業が効率的でなく、指導も行われない場合には、この人が仕事を止めているしわ寄せが様々なところに波及します。周囲が疲弊するわけです。

 

 こういう地雷の人材をどうするか、という話はさておき、仕事をするときの一番良い方針はテストの姿勢を持つ、ということです。つまり、ある仕事をある方法でこなしたときに、「別の良い方法はなかったか」「そもそもその仕事は必要だったか」というようなことを振り返ることです。

 

 口で言うのは簡単ですが、代替案に気づくためには日頃から情報収集や研鑽に努めている必要があります。このテストする姿勢を見失うと、仕事のクオリティが時間の経過とともに下がります。よろしくない方法を実行している間に周囲がスピードアップしていきますので。

 

 仕事の基本、といえば、PDCAサイクルです。作業が遅く、考えないで力仕事をする人は、テストや工夫に当てはまるCAのプロセスを飛ばすため、やりっぱなしになります。改善の余地がない以上、再度計画を立てる必要がなくなるため、Pもまともに機能しなくなることでしょう。結果、Dだけが残り、原始的な作業を繰り返すだけ……首にして機械に置き換えたらいかがでしょうか、と皮肉を言いたくなりますね。