アンチ・コンサルティング
私はファーストキャリアがコンサルティング会社だったので、仕方なく、今もコンサルティングの仕事をしています。もちろん、やるからには一所懸命にやっています。しかし、有象無象のコンサルタントが、顧客のために寝る間を惜しんで仕事をしています、とか言っているのを聞くと、寒い気持ちになります。
仕事の忙しさをアピールするミサワ業界
そういう一所懸命仕事をしているという言い分は、私には、ポーズにしか見えません。コンサルタントというのは、顧客第一という良く分からない理念を、表現するためのうまい方法論を持っていないから、ポーズをとらないといけない人種か何かなんでしょうか。
他の人はさておき、私自身は違うと考えています。他のコンサルタントが徹夜して仕上げる仕事を1時間でできるなら1時間でしたいし、後の23時間は別のことをして、過ごしていたいです。なぜかというと、仮に1時間でできる仕事なら、23時間を同じ仕事に費やすのは単に無駄だからです。また、徹夜をしなければいけない作業量があると言われたときには、前提条件として、その作業量を疑うつもりでいます。きっとそのなかには毛ほどの価値もない仕事が混ざっているはず。
睡眠時間は創造性や生産性に大きな影響を与えるはずですが……
睡眠時間を削るほど仕事をしているというコンサルタントの人たちには聞きたいです。仮に、あなたたちの仕事が創造性を持つもので、アイデアや工夫に価値があるのだとしたら、睡眠を削るというアイデアの生産性を最も大きく犠牲にしかねないワークスタイルをなぜとるのでしょうか? 一度しか読まれず、形式ばったドキュメントをなぜたくさん作るのでしょうか?
私は、こうした行為がほとんど理解できません。理解できないので、コンサルタントとして活動する時もなるべくこういうワークスタイルとは無縁でありたいと思っています。